ケレンとは?種類や目的を分かりやすく解説!
ケレンは、塗装工程において欠かせない重要な作業です。
金属の表面に付着した錆や汚れなどを丁寧に除去し、塗料との密着性を高めることで、塗装の耐久性と美観を向上させる役割を担っています。
塗装を検討されている方は、ケレンの重要性について理解しておくことが、より良い仕上がりを実現するために不可欠です。
□ケレンとは?
「ケレン」という言葉は、英語の「クリーン」が訛って生まれたと言われています。
つまり、ケレンとは、塗装面を綺麗にする作業を指すのです。
建築現場では「素地ごしらえ」や「下地処理」といった言葉も使われますが、いずれもケレンと同じ意味合いで、塗料を塗る前に表面を綺麗にする、整える作業を指します。
□ケレンの種類と目的
1:ケレンの目的
・塗装面を整える
塗装の効果を最大限に引き出すためには、塗料が塗装面にしっかりと密着することが重要です。
錆や古い塗膜といった異物が残ったまま塗装してしまうと、どんな高性能な塗料を使用しても、十分な効果を発揮することはできません。
ケレンを行わずに、錆や古い塗膜、塵などが残った状態に塗料を塗ると、塗料の密着性が損なわれ、剥がれやすくなってしまいます。
そのため、ケレンによって邪魔なものをできるだけ取り除き、塗装面と塗料が密着しやすい状態に整える必要があるのです。
・密着性を高める
ケレンでは、塗装面に細かい凹凸をつける「目粗し」という作業も重要な工程です。
目粗しによって、塗料が塗装面にしっかりと入り込み、密着性を高める効果が期待できます。
この効果を「アンカー効果」といいます。
ツルツルのガラスに油性ペンで文字を書くと、一拭きで消えてしまうように、滑らかな表面では塗料の密着性が低くなってしまいます。
・仕上がりを美しくする
塗料は、厚塗りするのではなく、ムラなく薄く均一に塗ることで美しい仕上がりになります。
しかし、下地に錆や汚れが付着したまま塗装すると、その部分だけ塗膜が厚くなり、不自然な凹凸が生じてしまいます。
美しい仕上がりには、ケレンによって下地を綺麗にすることが不可欠です。
2:ケレンの種類
・錆落とし
錆は、金属の表面に発生する酸化物であり、塗料の密着を阻害する主な原因となります。
錆落としは、錆を除去し、金属の表面を露出させる作業です。
錆落としには、サンドブラスト、ワイヤーブラシ、電動工具など、さまざまな方法があります。
・汚れ落とし
油汚れ、泥汚れ、チョーキングなど、さまざまな汚れが塗装面の密着を阻害します。
汚れ落としは、これらの汚れを除去し、清潔な表面にする作業です。
汚れ落としには、洗剤、ワイヤーブラシ、高圧洗浄など、さまざまな方法があります。
・目粗し
目粗しは、金属の表面に細かい凹凸をつける作業です。
塗料の密着性を高め、耐久性を向上させる効果があります。
目粗しには、サンドペーパー、ワイヤーブラシ、ショットブラストなど、さまざまな方法があります。
□まとめ
ケレンは、塗装前の下地処理として非常に重要な作業です。
ケレンを行うことで、塗料の密着性を高め、塗装の耐久性と美観を向上させられます。
ケレンの種類には、錆落とし、汚れ落とし、目粗しなどがあり、それぞれの目的や特徴を理解することで、適切なケレンを選択し、最適な塗装を実現できます。
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